キャリアカウンセリング~働き方改革を考える~

高度プロフェッショナル制度

高度プロフェッショナル制度が衆院厚生労働委員会で可決されました。 政府によると、働き方改革の目玉とも言えるこの高度プロフェッショナル制度は、年収1075万円以上の高度な専門性が要求される限られた職種の方たちが対象で、成果に応じて自由な働き方ができると説明されています。また、高度プロフェッショナル制度は本人の同意が必要となるため、強制されることはないと言われています。この説明の通りなら、たしかに能力に応じて自由な働き方ができる制度のように思えます。 しかし、一方では「定額働かせ放題」とも言われているように、様々な問題点が指摘されています。特に本人の合意という点については非常に心もとない歯止めだと言わざるを得ません。なぜなら、雇用関係においては、被用者は圧倒的に不利な立場に立たされているからです。現在でも、企業の方針に異を唱えることは非常に厳しい状況です。高度プロフェッショナル制度が提示されても拒否できることにはなっていますが、果たして実際どれだけの人が拒否することができるでしょうか。

また、職種が限定されているという点についても疑問があります。労働者派遣法が制定された時も、派遣労働が認められていた職種は限られていました。しかし現在ではその範囲は次々に拡大され、ほぼあらゆる業種で派遣労働が可能になっています。また、年収要件についても、高度プロフェッショナル制度を強力に推進している経団連などは、年収400万円以上を対象にすることを求めていたようで、その範囲も拡大されていく恐れがあります。そして、過労死遺族会からは明確に反対の意見が出されています。このような疑問が数多く示されているにもかかわらず、強行採決されてしまいました。

 

キャリアコンサルタントとして

労働は人が生きていく上でとても大切な要素の一つです。生計を維持する上でも重要ですし、やり甲斐、生き甲斐を感じることができ自己実現の手段としても大切だと思います。制度の導入に関しては国民的な議論をもっと深めるべきではないのでしょうか。

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